【マウスの日常の世話2】
ハウスを入れる場合は中でおしっこをする可能性を念頭にいれて選ぶこと。つまりは、木製のものなど洗うことのできないものは使い捨てと考えるべき。ティッシュの箱やトイレットペーパーの芯を使い捨てするのも便利でよい。
掃除はトイレとして使用しているところは多目に、それ以外の全体掃除も週に一度くらいはこころがけたい。マウスはハムスターに比べてにおいがキツい(特に雄)。
布製品は死亡事故の原因となるので使ってはならない。ハンモックなどはもってのほか。綺麗だから、フカフカだから、この繊維ならほぐれても糸状にならないからといって布をケージに入れることが流行っている昨今であるが、それはネズミのみならず小動物には危険であり、人で言えばピアノ線を張り巡らせた中で生活しているようなものなので、とにかく布はケージにいれない、近づけない。
回し車も事故の原因になりがちなのでおすすめできないが、見ている範囲内で使い、監視していないときは取り除くのであれば使っても構わない。
肥満は運動量ではなく、摂取している食べ物に起因する。もしくは遺伝的に肥満する遺伝子を持つマウスだと、なにをどうしたところで著しい肥満を起こす。
【巣と巣材】
巣(ハウス)を入れることで周りからの視線も遮られ、マウス自身も巣を作る生態が充足されてよい。ハムスター用の小型のものを利用して構わないが、木製のものは綺麗に保つことが難しいことや、使われている金具や接着剤が心配なので、マウスの巣としては好ましくない。使うなら陶製やプラスチック製など洗いやすいものがよい。
逆に紙でできたものを使い捨てしていく方法もある。shippobankでは必要に応じて牛乳パックに切り込みをいれたものを巣として利用し、掃除の度に廃棄している。
1匹暮らしならばトイレットペーパーの芯がちょうどよいものもいる。
〈巣(ハウス)の素材〉
○ 紙製(使い捨て)、陶製、プラスチック製
× 木製
巣と同時に巣材も用意する。
新聞紙を裂いたものや、シュレッダーした紙、ティッシュペーパーやトイレットペーパーが向いている。
キッチンペーパーは物によって間にビニールが使用されているようなので避けた方が無難だろう。
小動物用に販売されている綿のものは首や手に引っ掛かり、それが絞まって取れなくなり事故の原因になることがあるので使わない。
〈巣材の素材〉
○ 新聞紙、シュレッダー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー
△ 牧草、キッチンペーパー
× 綿
【掃除】
マウスは一ヶ所に排泄する傾向にあるが、イコール「トイレを覚える」というわけではない。トイレを設置するかしないかは飼い主次第だが、あまりケージをごちゃごちゃさせるよりは餌入、ボトル、巣のみでシンプルに飼育した方が掃除もしやすく怪我もしずらい。
床材は一日から数日おきに全交換して構わない。巣材は汚れていなければよいが、それでも数度に一度は交換した方がよいだろう。
臭いが気になるときには、マウスを洗うのではなく、ケージや中に入れてある小物類の方を丸洗いすることをおすすめする。
しかしマウスは自分の臭いがなくなったことに落ち着かず、また盛んに臭いをつけるので、臭い対策はいたちごっこだ。
我が家でそれなりに臭い対策になると思ったのが置型ファブリーズ。あまり臭いの強くないものを選びたい。
下手にお香を炊いたりスプレータイプの消臭剤を使うと、嗅覚が敏感な小動物にとっては不愉快なこともあるようだ。気を付けたい。
【用品選びや飼育の注意点】
布製品はどんなものであっても入れてはならない。見た目がよく写真映えするので使っているシーンを見かける機会も多いし、実際に販売されているものも多い。しかし、大切な命にはかえられない。「この子はかじらない」「この子はいたずらしない」「この素材なら糸状にならないから使える」などの過剰な期待は、文字通り首を絞める。
げっ歯類ですらないフェレットでも布製品による首吊り事故が現実に起きているので、殊更布製品には注意したい。
かじりはじめたらあっという間だ。日頃の点検なんて何の意味もなさない。
回し車などの運動器具はペットの業界団体も推進しているが、私は事故のもとになるので使用を控えるべきであると考えている。
使うならば見ているところでのみの使用とし、忘れずに撤収したい。
他の動物がいる環境でもマウスを飼育することができる。
ただ、弱肉強食の世界ではマウスは食われるものである認識をわすれずにいたい。猫や犬でも全く狩猟本能のないものもいるが、全てではない。
shippobankでは多くの犬猫や鶏(れっきとしたネズミ補食者)もいるが、マウスと接触しないように注意している。
猫や犬が入らない部屋はないという場合であっても、ケージを二重にしたりすることで対策は可能である。
他の動物がいるからといってこれほどかわいいマウスの飼育を諦めるなんて人生の損失だ。
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